公益社団法人日本青年会議所 北海道地区協議会
第67回北海道地区大会 苫小牧大会

大会趣旨

 「ト・マコマイ」。アイヌ語で「沼、山奥に入っていく川」という意味で、支笏湖付近から流れる川とウトナイ湖の湿地からなり、樽前山を有し太平洋に臨む自然豊かな街が苫小牧です。苫小牧の開拓は、1800年に蝦夷地の防衛と開拓のために、八王子千人同心が入植したことにより始まったと言われております。
 ニシン漁場の街から工業都市へ大きく変遷したのは、1910年「王子製紙苫小牧工場」の操業が大きな契機となりました。


 その後、留萌港所長の提言による世界初の大規模掘り込み式港湾である苫小牧港や国策による苫小牧東部地域の開発により、北海道有数の工業都市へと発展してきました。
 苫小牧の発展は、外部の力や知恵を受け入れながら幾多の挑戦によって切り開かれてまいりました。苫小牧の地域性とは、既成概念に囚われず新しい発想を受け入れて、多くの市民が意志をもって先駆的な取り組みを行うことに他ならないのです。経済界だけに留まらず、行政においても日本初のスポーツ都市宣言や道内初の男女平等参画都市宣言を行うなど、先駆的な取り組みを行っています。そして現在、工業都市だけではなくIRを基軸とした観光都市へと歩みを進めています。また、苫小牧青年会議所においても社団法人格から一般社団法人格へ切り替えを道内で初めて実施するなど先駆的な取り組みを行いました。近年は、交流人口に係わるIRについての市民討論会、市内15団体と団結し児童の生活環境の向上を図る次世代育成事業、行政と高校生が中心市街地活性について討論する事業、市民と共創するおまつり事業など、様々な運動に挑戦し多くの市民を巻き込んだ事業を数多く行っています。
 北海道の先行きは、人口増加による経済成長を基に作られている現在の社会構造では、今後立ち行かないことは明白であり様々な問題を抱え窮地に立たされています。それが、示されている北海道の前途ならば、我々には力強い意志をもって明るい豊かな北海道を創造する責務があります。そのためには、先達が切り開き我々が歩んできた道のように、既成概念を取り払い新たな道標を示し、我々も新たな道を切り開いていかなければなりません。未だ見ぬ景色を見るためには、誰もが歩んだことのない場所を歩み、光り輝く景色を語ることで、足跡が獣道となり多くの人を先導する。それが未来への道となるのです。


 本大会では、未来への道を創る重要性と具体的な道標を提示します。新たな道を歩むことで、現在想定されている北海道の域を超え、不可能と思われることも可能にします。大会参加者であるメンバーを含む道民各々が意志のある処に必ず道はあるという認識をもって自ら道を創ることで、魅力と誇り溢れる北海道を創造します。