北海道地区大会とは
毎年、北海道の1つの都市で開催され、現状の課題から未来のために考え、今後の私たちの生活のために学ぶ「フォーラム」と呼ばれる公開討論会を行います。各地会員会議所会員をはじめ、北海道すべての人々にもご参加いただくことができます。また私たち各地会員会議所会員は開催都市に集結し、地域を知り、未来のために学び、仲間との懇親を深めます。
今年のテーマ・趣旨
北海道は広大な大地と豊かな自然を有すると共に、世界に通用する良質な食料生産の拠点であり、国内外合わせて年間4,000万人以上もの人々が訪れる魅力溢れる大地です。
また2023年にはアジアで初めてアドベンチャートラベルワールドサミットが北海道で開催され、世界中の人たちに北海道観光の更なる可能性を示しました。その中でも小樽市と余市町は海、山、川等の自然資源に恵まれた北海道を代表する観光地です。小樽市は、寿司のまちと呼ばれるほど海産資源が豊富であると同時に、運河をはじめとする歴史的財産を活かしたまちづくりで、世界各地からの観光客を魅了し続けています。余市町では積丹ブルーと呼ばれる美しい海と海産資源、「北のフルーツ王国」と呼ばれるほどの多様な果物等の農産物を堪能でき、北海道初のワイン特区として認定されています。
北海道は、世界から大きな期待を受けている現状ではありますが、長期にわたる新型コロナウイルス感染症の影響に加え、紛争による国際情勢の変化により、エネルギーや原材料供給の動向が見通せないが故の物価高騰も相俟って、経済環境の厳しさが続いています。このような状況に歯止めをかけるべく、経済の回復には様々な取り組みが必要であり、そのような中でも、大きく期待を寄せられているのが、世界中からの観光客をターゲットとする、地域性を活かした観光産業です。しかし、地域に目を向けると、魅力溢れる資源が豊富であっても、住み暮らす人たちからは、当たり前で価値が低いと判断され、地域の特性であることを認識されていても、更なる経済価値としては認識されず、現状のままでは世界の注目に乗じることができず、地域経済の回復を促すことは困難となります。
まちづくりのリーダーである私たちは、地域に住み暮らす人たちにとって当たり前だった自然や文化、独自性を新たな視点や知識、世界の潮流との掛け合わせによって、経済価値として昇華させ、新たな観光産業の確立に向け、地域を導く必要があります。また、私たちJCだけの取り組みとするのではなく、地域とともによりよい未来を見据え、自身が住み暮らす地域を見つめ直すきっかけを創り出し、どの地域においても、新たな観光産業の確立を目指せる仕組みを見出すことが、私たちの使命です。
第73回北海道地区大会小樽・余市大会では、一人ひとりが住み暮らす地域の未来を思い、一つの枠に囚われない新たな可能性に目を向け行動を起こし、地域の独自性を様々な知見で経済価値へと昇華させ、世界が憧れを抱く新たな観光産業を確立させることで、各地域から北海道の経済回復が実現できることを示します。経済の回復は、北海道の様々な問題を解決へと導くきっかけとなり、明るい豊かな北海道への懸け橋を創造し続けます。